【まさゆ記】 ~精神的腹八分目~
ある小説家のインタビューに、こんなことが書いてあった。
「長い間、小説を書き続けるための秘訣は何ですか?」
「そうですね、執筆の調子があがってきたら、
あえて、書くのをやめることですね」
僕はそれを読んで、
調子出てきたら、
たくさん書いちゃったほうがいいんじゃないの?
と思った。
でもその小説家はこう続ける。
「調子がいい時にやめると、
もう少し書きたいなと、心がモヤモヤするんです。
そのお預け状態の苦しさが、
次の日も書くぞと思うための原動力になるんです」
僕はその言葉に
深い意思を感じた。
だって、
調子が良い時にやりきったほうが、
心の満足度は格段に上がるはずだ。
でも、続けるために、あえてやめる。
自らに満足をあたえず、
モヤモヤする方に舵をきる。
何かやりたいという情熱は、
何もせず、ただ無限に溢れてくるものではない。
そのことを、この小説家は知っているんだ。
だから情熱を燃やし続けるために、
「苦しさ」という薪を自ら作り出す。
本当にストイックな人とは、
精神的腹八分目で、
自分を律することができる人なのかもしれない。
手を抜いて残った力は
余った力と書いて「余力」
自分を律して貯めた力は
翌日のための力と書いて「翌力」
余力を残さず、
翌力を残す。
これが継続への鍵となる。
なので、
本当はもう少し書きたいけれど、
精神的腹八分目を目指し、
このへんで終わりたいと思います。
押忍!
我武者羅應援團 総監督 武藤正幸
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント